2012年3月28日水曜日

ボローニヤに行ってきました。①

クレヨンハウスの副社長、岩間さんのお誘いを受け、一度は行きたいと思っていたボローニヤ・チルドレンズブックフェアに行ってきました。 1964年にヨーロッパの児童書出版社が集まって始めたこのブックフェア、今では世界約60カ国から約1200社の児童書出版社が集まる大規模なものになっています。まず驚かされるのがその会場の広さ。6棟の大きな建物にイベント、原画展、1200のブースがひしめきあいます。各ブースでは、絵本を探しに来た異国の出版社の人に、自社が出版した絵本や未発表のラフを紹介している姿が繰り広げられていました。 クレヨンハウスはあらかじめ日本のエージェントを通してアポを取ってあったので、効率良く絵本を見せてもらう事が出来ましたし、また多くの場合エージェントの人も同席してくれていたので会話もスムースでした。もし、僕のような語学力のない男がアポも無しにただ闇雲にブックフェアに行っても醍醐味を味わうことなく帰ってくるところでした。しかしそのアポのスケジュールは30分刻みなので、しばしば広い会場を端から端に移動している感じでしたが、岩間さんはとてもお元気に飛び回っておられました。

2012年3月17日土曜日

『ローマ人の名言88』

今から2000年ほど前、ローマ時代の人々は繁栄と平和を謳歌し金もうけに走る人や恋愛を楽しむ人があふれていたそうです。そんな現代の私たちと変わらない暮らしをしていたローマ人は、たくさんの言葉を残していきました。日本でもことわざのように使われるそれらの言葉は、ラテン語のため正確な出典を知らない日本人が多いようです。ラテン語学者の山下太郎氏が出典を明らかにしながら分かりやすく紹介してくれているのが『ローマ人の名言88』(牧野出版)です。 読みやすいこの本を読んでいると、2000年前の人たちも現代人と同じ悩みを持っていた事に気づきます。生死感、時間の使い方、目的意識、友情、恋愛問題、金銭問題、あらゆる事柄で現代人と共通しています。逆に言えば、人類が2000年かけても解決できない問題が山ほどあると言う事です。これは人が人間である限り抱え続けていかなければならないテーマなのかもしれません。 そう考えると、自分が直面しているこの悩みの簡単な解決方法などあるわけないし、過去においても現代社会でも同じ悩みに苦しんでいる人はたくさんいるはず、と思うのが正解のような気がしてきます。会社勤めで苦労している人、人間関係で悩んでいる人、将来に不安を抱いている若者、にお勧めの1冊です。『ローマ人の名言88』山下太郎/著 牧野出版/刊