2012年11月4日日曜日

新人作家

最近、絵本作家を目指している人たちにお会いしたり作品を拝見したりする機会が増えています。しかし「この人本気で絵本作家を目指している!」と思わせてくれる人や作品にはなかなか出会えません。「ものになる作家に出会えるのは“せんみつ”(1000人に会って3人)だ」と言われていますので当然なのかも知れませんが、それにしても手応えが無さすぎます。 幼いころに読んだ絵本を思い浮かべて「あれくらいだったら私にも描けるかも」と思って絵本作家を目指している人がいるようならそれは大きな間違いです。絵本は30年前に出版されたものでも今でも普通に売り上げベスト10に顔を出してくる特殊なジャンルです。シュリンクしていると言われるこの絵本業界でデビューするためには、今まで出版された絵本たち全てを乗り越えるぐらいの気迫を持った作品でなければ難しいと思った方が良いでしょう。絵本作家も作家のはしくれなのですから、身を削る思いをして作品を仕上げていただきたいと思います。 そしてもしオリジナリティあふれる絵本を描く新人に出会えた時には、絵本業界全体で惜しみないバックアップをすることが大事だと僕は思っています。

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